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佐倉事業所におけるサステナビリティ
~環境にも地域社会にもやさしい生産拠点へ~

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2023.07.14

コラム

1986年より稼働している佐倉事業所(千葉県佐倉市)では、半導体テストソケットや各種コネクタを生産しています。2023年7月現在、さらなる生産強化のため、佐倉事業所第二棟(仮称、以下第二棟)を増設中です。

 

今回のコラムでは、BCP※1や環境配慮、デマンドレスポンス※2などの取り組みを行い、様々な外部認証も受けている佐倉事業所について紹介します。

 

 

自然エネルギーと電池貯蔵システムを取り入れ、CO2削減に貢献

佐倉事業所は従来、使用電力の100%を電力会社からの買電に頼っていました。買電に伴い発生するCO2を削減するため、2020年10月、太陽光発電設備と、昼夜間での電力需要の格差を解決するNAS電池※3を導入。昼間は太陽光発電の余剰電力をNAS電池に蓄電し、夜間に放電・使用できる仕組みを採用しました。

 

システム導入の結果、佐倉事業所の使用電力量に占める再生可能エネルギーの割合は20%前後となり、年間約350トンのCO₂排出を削減しています。佐倉事業所では、2023年7月現在、445W×1,530枚の太陽光発電設備を設置しています。

2021年3月には、「災害時等における施設の一時利用に関する協定」を佐倉市と締結しました。災害時等に、地域の避難所として佐倉事業所を開放するほか、食料や飲料水、毛布などの備蓄品や、携帯電話、電気自動車、電動バイクなどへの電力供給といった施設内での支援も実施します。なお、避難所として想定する事務棟の電力は、長期災害時でもエレベーターを含め24時間365日維持できる見込みです。

 

平常時から万が一の停電時に備え、NAS電池の一定容量を残し、停電時に非常用電源として活用できる体制を整えています。

電力ひっ迫によるデマンドレスポンスにも対応

近年、電力需要の高まりを受け、電力会社から夏の節電要請が出されています。佐倉事業所では、電力の需給がひっ迫し、デマンドレスポンスが発動された際に、NAS電池からの電力を放電することで買電量を削減しています。

 

佐倉工場で1回数時間、買電量を削減すると、同時間に一般家庭数百世帯が消費する電力を節約できます。ほかにも、生産活動に支障のない範囲で、電力使用量の大きい機器の稼働時間帯を後ろ倒しするなど、市中の電力需給バランス改善に寄与しています。

経済産業省による評価制度で最高位のSクラスを獲得

2016年度より、省エネ法の定期報告を提出するすべての事業者をS・A・B・Cの4段階へクラス分けする「事業者クラス分け評価制度」が始まりました。山一電機は、老朽化した空調機器から高効率な空調機器への更新、照明のLED化、電力の見える化による電力抑制などの取り組みを行った結果、2021年および2022年に最高位のSクラス事業者に分類され、省エネが優良な事業者(目標達成事業者)と位置づけられました。

 

 

現在建築中の第二棟では、BELS最高ランクの5つ星を獲得

佐倉事業所第二棟は、「建築物省エネルギー性能表示制度(Building Energy-efficiency Labeling System、以下「BELS※4」)」で5段階評価の最高ランクを獲得し、「ZEB※5 Ready」認証を取得しました。第二棟には屋根面積の63%に太陽光発電設備を設置予定であり、電力会社からの買電時と比較し、年間約180トンのCO₂を削減できる見込みです。

私たちの目指す未来

山一電機では、ISO14001に定めた活動のもと、年平均1%のエネルギー使用量削減を目標にし、2019年度を基準に、2024年度末に5%以上の改善を目指しています。今後も当社は電子部品の生産を強化するとともに、地球環境に配慮した生産・開発を行うことで、豊かな社会の実現に向けて貢献してまいります。

 

 

※1 BCP:Business Continuity Planの略称で、「事業継続計画」とも呼ばれます。大規模自然災害や感染症等の事業継続リスクが生じた場合、被害を最小限にとどめ、可能な限り短い時間で復旧させるための方法や体制を示す計画を指します。山一電機では、大規模な自然災害などの緊急事態に備えた行動基準を整備しており、災害時には従業員の安全・安心を最優先としたうえで事業の継続を図ります。

 

※2 デマンドレスポンス: 猛暑などで電力の需要と供給のバランスが崩れるおそれが生じた際、消費者が電力使用量を制御することで、電力需給バランスを調整する仕組みのことです。

 

※3 NAS電池:昼夜間の電力需要の格差を解決する手段として開発されたシステムで、電力の貯蔵と放電ができます。

 

※4 BELS:Building-Housing Energy-efficiency Labeling Systemの略称で、2014年に一般社団法人住宅性能評価・表示協会により開始された、建築物の省エネルギー性能の表示制度です。BEI(省エネルギー性能指標)値を算出し、その値によって星の数で5段階評価が行われます。さらに省エネルギー性能に優れた建物はZEBとして認証されます。

 

※5 ZEB:Net Zero Energy Building(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の略称で、省エネ対策により一次エネルギー消費量を削減した上で、再生可能エネルギー等の導入によりエネルギー収支をゼロにすることを目指した建築物です。定義のうち、「ZEB Ready」は基準一次エネルギー消費量を省エネで50%以上削減している建物を指します。

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